PLC 置き換えラボ
基礎9 のシリンダの1往復(始動 → 予告 → 伸びる → 加工端で戻る)を、PLC(シーケンサ)で動かします。押しボタンやセンサーは PLC の入力(X)へ、電磁弁・ブザー・回転灯は出力(Y)へつなぎ、動きの順番は配線ではなくプログラム(ラダー図)で決めます。例は三菱電機 MELSEC iQ-F の FX5U。キーエンス・オムロンの番号でも表示できます。
ここから制御は DC24V です。基礎1〜11 の AC100V の回路から、PLC の段で入力・出力とも DC24V に切り替えます。工場の三相200V から AC100V・DC24V をどう分けるか(電源の使い分け)は、次の「制御盤の電源ラボ」で学びます。
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学習用のシミュレーションです。 実機の配線・通電作業は、電気工事士などの資格と社内ルールに従ってください。作業前は電源を切り、ロックアウトと検電をしてから触ります。
非常停止は PLC のプログラムだけに任せません。出力の電源(や動力)を、非常停止の接点で配線で直接切ります。プログラムの書き換え・モニタ中の強制 ON などで、機械が急に動くことがあります。書き込む前に、機械の周りに人がいないことを確かめます。
機械(シリンダ)と PLC のランプ
エアは来ている前提
PLC は「① 入力を読む → ② 上の行から順に計算する → ③ 出力を書き出す」をくり返します(1回=1スキャン。実機では数ミリ秒ほど・プログラムの長さで変わる)。青い接点は電気が通る状態、青いコイルは ON です。
入出力の配線図(FX5U-32MR/ES の例)
DC24V(入力・出力・青)AC100V(PLC の電源・黄)いま電気が流れている
端子の並びは見やすく並べ替えた簡略図です(実物は上段に電源と入力、下段に出力。端子の位置は取扱説明書の端子配列で確かめる)。入力は PLC の DC24V サービス電源(24V・0V 端子)を使う例。オートスイッチを DC24V の2線式にした場合、シンク・ソースで+−の向きが変わります(形式ごとの結線はカタログで要確認)。
よくある間違いを試す
リレー回路から PLC へ — このページの考え方
- 入力 X・出力 Y・内部リレー M・タイマー T。基礎9 の CR1(伸ばす)→ M0、CR2(戻す)→ M1、タイマー TR → T0、運転できる条件 → M10。リレーの接点の数を気にせず、何度でも使えます。
- 自己保持もインターロックも同じ考え方。M0 の保持の道に「M1 の b接点」、M1 の保持の道に「M0 の b接点」。基礎2 の「行ったり来たり」と同じです。
- 動きを変えるのはプログラム。「戻る間も警告する」は、基礎9 のリレー回路では配線のやり直しですが、PLC なら 1行足すだけです(上のチェックで試せます)。その代わり、プログラムの写し(バックアップ)と、だれがいつ変えたかの記録が大事になります。
- FX5U の入出力の番号は 8進数。X0〜X7 の次は X10(X8・X9 はない)。Y も同じです。
- 二重コイルは禁止。同じ Y を2か所で OUT すると、後の行の結果で上書きされます(三菱の場合)。手動運転などを足すときは、条件を1つの行にまとめます。
- 非常停止は配線で切る+PLC にも知らせる。EMS は b接点を2つ使う例です。1つで出力の電源(COM0 へ行く DC24V の+側)を直接切り、もう1つを X4 に入れて PLC にも知らせます。b接点にするのは、線が切れても「止まる側」になるようにするためです(安全回路の作り方・安全リレーの要否は機械のリスクで決める・要確認)。
- 2位置ダブルの電磁弁は、電気が切れても位置を保ちます。非常停止で Y0・Y1 が切れても、シリンダは動き切ります(基礎5 と同じ)。途中で止めたい場合は3位置弁など、安全設計の章で扱います。
- 勉強の続き: 三菱電機の FAeラーニング(シーケンサ)(「はじめてのシーケンサ」→「MELSEC iQ-F シリーズ基礎」など)。プログラムは GX Works3 で作り、シミュレーション機能で機械なしで試せます(版・ライセンスは要確認)。研修は FA テクニカルスクール。
使っている機材(例)
PLC の数値は三菱電機「MELSEC iQ-F FX5U ユーザーズマニュアル(ハードウェア編)」の仕様表で確認したものです。キーエンス・オムロンの番号は書き方の例で、機種と割り付けで変わります(要確認)。
記号は JIS C 0617 とラダー図の一般的な書き方に準じた簡略表示です(要確認)。タイマーは三菱 FX5U の T(初期設定 100ms 単位)で K30=3秒、キーエンスは #30、オムロンは TIM の #30 を例にしています(単位は機種・設定で要確認)。画面のスキャンは見やすいよう 40ms ごと(ゆっくり表示は 1段 0.5秒)にしています。シリンダが伸び切るまで約 1.5秒・予告 3秒は例です。