学習用のシミュレーションです。 実機の配線・通電作業は、電気工事士などの資格と社内ルールに従ってください。作業前は MCCB を切り、ロックアウトと検電をしてから触ります。インバーターは電源を切った後も、中のコンデンサに電気が残ります。 表示(充電ランプ)が消え、決められた時間がたってから、直流の電圧(P(+)-N(-) 間)を測って確かめてから触ります(待つ時間は取扱説明書で要確認)。吊り荷の下には入りません。 巻き上げ機・クレーンは法令の対象になる場合があります(要確認)。
MCCB:切
速さ切替 SSW高速 低速(X1)
巻き上げ PB上
巻き下げ PB下
停止 PB停
非常停止 EMS
異常リセット
インバーターの設定(例)
高速の周波数(基準 60Hz で 8.2m/分)30 45 60
低速の周波数(X1=多段速)5 10 15
加速時間(0→60Hz)0.5 2 5
減速時間(60→0Hz)0.5 2 5
制動抵抗 DBRつなぐ(P(+)-DB) つながない
減速 LS(端の手前で低速に)使う 使わない
ブレーキの電源別電源+ブレーキ信号 Y1 インバーターの出力から(誤り)
荷の質量100 200 300
富士電機 FRENIC-Mini(C2)の例。加速時間・減速時間は「0Hz と最高周波数の間を変わる時間」で決めます(機能コード F07・F08 など。設定の仕方は取扱説明書で要確認)。
周波数・ブレーキ・直流電圧の動き(直近 15 秒)
上:出力周波数(上向き=巻き上げ/下向き=巻き下げ)。中:ブレーキ(色の帯=解放中)。下:インバーターの中の直流の電圧(回生で上がる)。電圧の値は 200V 級の例で、実際のレベルは取扱説明書で要確認。
結線図(主回路+インバーターの端子) 富士電機 FRENIC-Mini(C2)の例
制御回路(AC100V のリレー) 運転の指令は自己保持+インターロック
よくある間違いを試す
制動抵抗なしで重い荷を巻き下げる
減速時間 5秒・減速 LS なしで上限へ
ブレーキの電源をインバーターの出力から取る
正しい設定に戻す
インバーターで動かす — このページの考え方
向きは信号で変える 基礎10 では MC-F・MC-R で主回路の線を入れ替えました。インバーターでは、主回路は R・S・T → インバーター → U・V・W のまま。FWD-CM を閉じると正転、REV-CM を閉じると逆転 です。両方閉じたときの動き(止まる)は設定で要確認。運転の指令は、リレー CR1・CR2 の a接点で入れます(インバーターの入力は小さい電流なので、微小な電流に向く接点のリレーを選ぶ・要確認)。
速さは周波数 モーターの回転は周波数にほぼ比例します。60Hz で 8.2m/分なら 30Hz で約 4.1m/分。X1-CM を閉じると、あらかじめ設定した低速の周波数(多段速)に切り替わります。
ゆっくり起動・停止(加速・減速時間) 急に動き出さないので、荷の揺れや機械のショックが減ります(基礎6 の「ワンクッション」を、インバーターが滑らかに行う形)。ただし減速時間を長くすると、リミットスイッチで止まるまでに進む距離が長く なります。端の手前に減速 LS を置いて低速に切り替えてから、端の LS で止めるのが基本です。
回生と制動抵抗 巻き下げでは荷がモーターを回し、モーターが発電機になって電気がインバーターに戻ります(回生)。中の直流の電圧が上がりすぎると過電圧 でインバーターが止まります。0.75kW の FRENIC-Mini(C2)は制動トランジスタを内蔵しているので、P(+)-DB に制動抵抗をつなぐ と、戻った電気を熱にして逃がせます(抵抗の形式・容量・使用率と過熱保護は要確認)。
ブレーキ信号 ブレーキの電源はインバーターの出力から取らず 、別の電源を、インバーターのブレーキ信号(Y1 に割り当て)で動くリレー CRB の接点で入れ切りします。インバーターが周波数を出してトルクが出てからブレーキを開け、止める時は止まりかけでブレーキをかけます。インバーターが異常で止まると、信号が切れてすぐブレーキがかかります(タイミングの設定は取扱説明書で要確認)。
異常の出力 インバーターが異常で止まると、リレー出力 30A・30B・30C が切り替わります。この例では 30B-30C(異常で開く)を電源の MC の回路に入れ、異常のときはインバーターの電源も切ります(どちらの接点が開くかは取扱説明書で要確認)。
やってはいけないこと インバーターの出力側(U・V・W)に進相コンデンサをつけない/運転中に出力側の MC を開け閉めしない/入力の電源(R・S・T)と出力(U・V・W)を逆につながない。制御の線(FWD・X1 など)は動力の線と離し、シールド線などを使います(要確認)。
機種選びの注意: 巻き上げ(昇降)は、ブレーキ制御の機能が多い上位機種(富士電機 FRENIC-Ace・FRENIC-MEGA など)を選ぶことも多いです。用途・容量・使い方に合う機種は、機材選定の章で決めます(要確認)。
使っている機材
すべて「仮」(例)です。形式・端子の並び・設定はメーカーのカタログと取扱説明書で確かめます(要確認)。
記号・端子名は富士電機 FRENIC-Mini(C2)の資料に合わせた例です(主回路 L1/R・L2/S・L3/T・U・V・W・P(+)・DB・G、制御 FWD・REV・X1〜X3・CM・PLC・Y1・Y1E・30A/30B/30C・11・12・13)。実物の端子台の並び・機能コードの番号は取扱説明書で要確認。直流の電圧のレベル(ふだん約 280V・制動を始める約 370V・過電圧で止まる約 400V)はこのページの例です。画面の時間は実際の秒数で動きます(巻き上げの高さは 1.2m にしています)。