学習用のシミュレーションです。 実機の配線・通電作業は、電気工事士などの資格と社内ルールに従ってください。作業前は元の遮断器を切り、ロックアウトと検電をしてから触ります。空気圧の機械は、電気を切っても空気が残って動く ことがあります。残圧を抜いたことを確かめてから手を入れます。安全回路は、外す・短絡する・予備のキーを差すなどで無効にしてはいけません。 どこまでの安全回路が要るかは、リスクアセスメントをして安全の責任者が決めます。実機の回路は、メーカーの資料と規格で確かめます(要確認)。
機械を動かす
PB1 起動
PB2 停止(原点へ)
EMS 非常停止
扉を開ける
リセット(青)
はじめは安全リレーが OFF です。リセット を押して離すと出力が入ります。次に PB1 起動 で、シリンダが伸び縮みをくり返します。動いている途中で扉を開けたり、非常停止を押したりしてみましょう。
エアの回路(いまの状態)
安全回路の図 電気が来ている線はオレンジ
DC24V の制御線(青) 電気が来ている 故障・ごまかし 1重では使わない
見やすくした簡略図です。端子の名前(S11・S12・S21・S22・S33・S34・13・14・23・24・A1・A2)はよくある例で、メーカー・形式で違います (要確認)。多くの安全リレーは、入力の線に自分で電気(パルス)を出して見張るので、図のように +24V から直接とらない形もあります。PLC の電源・入力の線は省いています。
故障・ごまかしを入れる
チェックを入れると、その故障が起きた状態になります。故障を入れたまま、扉を開ける・非常停止を押す・リセットを押す、を試して、二重の回路 でどうなるかを見ます。二重の回路で3つ体験すると合格の条件の1つがそろいます。1重の回路に切り替えると、同じ故障でどうなるかも比べられます。
全部直す
安全回路の考え方
止めるのは配線で、PLC は見るだけ。 PLC はプログラムの間違いや出力の故障で、止めたい時に止まらないことがあります。安全回路は PLC を通さず、電磁弁・モーターの電源そのものを配線で切ります (基礎12 の「EMS は出力の電源を直接切る」の発展)。PLC には安全リレーの補助出力(X5)を入れて、止まったことを知らせるだけにします。
二重(2チャンネル)。 非常停止・扉スイッチの b接点を2つずつ使い、ch1・ch2 の2本で安全リレーへ入れます。片方の接点が溶着・線がショートしても、もう片方で止まります 。安全リレーは2本を比べ、片方だけ開いた (ずれた)時は、直すまで次のリセットを受け付けません。
直接開路の接点。 非常停止・扉スイッチは、接点がくっついても、押す・キーを抜く力で接点を無理に引きはがす 形(直接開路動作・⊖ の印)を選びます(規格 IEC 60947-5-1 附属書K・JIS C 8201-5-1 など・要確認)。
出力も二重+帰還(溶着の見張り)。 電源は KM1・KM2 の a接点を直列 にして切ります。KM の b接点をリセットの回路(S33-S34)に直列に入れておくと、どちらかの接点が溶着した時に b接点が閉じず、リセットできない=溶着したまま動き出さない 。KM には a接点が溶着したら b接点が閉じない構造(ミラー接点・強制ガイド接点)のものを使います。
リセットと起動は別。 リセットは青のボタンで、危険な所が見える位置に付けます。リセットしても機械は動かず、起動 PB1 を押して初めて動く ようにします(勝手に再起動しない)。リセットは「押した時」か「離した時」に受け付けるかは機種で違います(この教材は離した時・要確認)。
空気は電気を切っても残る。 2位置ダブル弁は電気が切れても向きを覚えていて、シリンダは動き切ります (基礎5)。3位置排気センタ弁は両側の空気を抜くので力がなくなりますが、勢いで少し動き、縦向きのシリンダは落ちます (落下防止が要る)。3位置クローズドセンタ弁はその場で止まりますが、中に圧が閉じ込められ 、配管を外すと急に動きます。残圧排気弁を安全出力で動かすと、元の空気を止めて抜けます。
空気が戻る時も危ない。 リセットで空気が戻ると、ダブル弁は覚えていた向きへ急に動き出す ことがあります。ゆっくり圧を上げる弁(ソフトスタート)を組み合わせる、PLC で原点に戻すまで起動させない、などで対策します(要確認)。
すぐ止まり切らない機械は扉をロック。 扉を開けてから止まるまでに手が届くなら、止まり切るまで扉が開かないロック付きの扉スイッチ(ガードロック)を使うか、扉から危険な所までの距離をとります(要確認)。
ごまかしは絶対にしない。 予備のキー(アクチュエータ)を差す・テープで押さえる・線を短絡すると、安全リレーには見分けられません。予備のキーは管理者が保管し、扉スイッチは外しにくいねじで取り付けます(要確認)。止めることが多くて困る時は、作業のやり方と回路を見直します。
どこまでやるか。 危険の大きさ(ケガの重さ・近づく回数・避けられるか)でリスクアセスメントをして、必要な安全の水準(ISO 13849-1・JIS B 9705-1 のカテゴリ・PL)を決めます。この教材の「二重+帰還」はカテゴリ3 の考え方の例です。止め方には、すぐ電源を切る「停止カテゴリ0」と、制御して止めてから切る「停止カテゴリ1」(遅れて切れる出力の安全リレー)があります(IEC 60204-1・JIS B 9960-1)。実機の設計は安全の責任者・メーカーの資料で要確認。
使っている機材(例)
すべて「仮」(例)です。形式・端子の番号・定格は、メーカーのカタログと取扱説明書で確かめます(要確認)。
確認テスト(4問正解+故障の体験3つで合格)
答え合わせ
シリンダは基礎5 と同じ SMC CG シリーズ φ50 ストローク 300mm の例(画面では横向き)。PLC は三菱電機 FX5U の例(X5 = 安全リレーの補助出力・Y0 = 伸び・Y1 = 縮み)。弁・残圧排気弁・安全リレーの動きは考え方を示す例で、止まるまでの距離などの数字はこの画面だけのものです。